2015年12月31日

ブログ記事で振り返る2015年

  • カテゴリー:雑記
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  • by 松本ジュンイチロー
ブログ記事で振り返る2015年

あと数時間で2015年が終了する、というタイミングでこの記事を書いている。
今年は多くの印象深い出来事があったので、少し整理しておきたいと思う。
あと、何かいろんな人がこういうの書いているから便乗しておきたいし。

意気消沈していた2015年の始め

大好きなサイト、デイリーポータルZにて、2014年夏にデイリーポータルZ新人賞という記事のコンテストがあり、それに応募した(かつお仏師になりたい)。しかし箸にも棒にもかからず、友人のネルソン水嶋君(べとまる)が最優秀賞を取得。それが悔しくて、わかりやすくブログの更新、特にネタ記事を書くことから遠ざかっていたのが2014年後半から2015年頭。

とはいえ今、応募した自分の記事を読んでみると正直今ひとつで、アイデアは良かったと思うけどもっと読ませるやり方はあっただろうと感じる。要するに実力が足りなかったのだけども。
しかしごくごく個人的な出来事で思うところがあり、またネタ記事を書こう、と思い始めたのが2015年2月くらいから。

Twitterでバズって怯える

バレンタインに「スイーツ枯山水」
バレンタインに「スイーツ枯山水」
一応、新人賞惨敗の反省点を踏まえて書いたのがこの記事。後のデイリーポータルZ改造講座の際に、ライターさんや編集部の方にこの記事のことをほめていただいてとても嬉しかった。

完成!「アドビ・クリエイティブ・スイーツ」
完成!「アドビ・クリエイティブ・スイーツ」
スイーツネタでもう一つ。時期的には3月でホワイトデーを意識して書いた記事。何度も失敗して、作るのがとにかく大変だったので、やっと完成したのが嬉しくて写真をTwitterにアップしたらバズって(急に拡散して)しまい、iPhoneの通知が2日間ほど止まらなかった。最終的に6000RT&お気に入りくらい行ったはず。ブログ記事公開前に写真だけ拡散してしまったのでブログ記事のアクセスはそれほど伸びなかったのが反省点。

自由ポータルZへの投稿開始

今こそ泳げ!たい焼き君
今こそ泳げ!たい焼き君
2015年始めのころ、たい焼きを自作することにはまっていて、その結果がこの記事。徳之島(奄美大島の離島)へ旅行に行ったときに撮影。記事中にもあるがデイリーポータルZの記事「たいやきを泳がせたい」を受けてのアンサー的な記事。元記事を書かれたネッシーあやこさんとは後に雑貨大賞授賞式でお会いすることになったので、なんとなく伏線を回収した気持ち。

デイリーポータルZで投稿コーナー「自由ポータルZ」が始まり、以後そこに投稿するのがひとつのモチベーションとなった。この記事は初めて自由ポータルZに掲載された記事でもある。

なお奄美大島への旅行時はもうひとつ記事を書いていて(奄美大島のその辺で売っている木(と、うまい鶏飯))、この記事も自由ポータルZに掲載された。そして今年、1日での最大アクセス数を記録したのがこの記事である。どんなに手間の掛かった工作も、奄美の木に勝てなかった。超うまい鶏飯のせいかもしれない。

新しいApplePie
新しいApplePie
スイーツネタでは4月にこんな記事も。Appleの新商品の発表(何だったか忘れた)に合わせて公開したものの、内輪ウケに終わってしまった。Appleのサイトっぽい文言でアップルパイのレシピを書くのはとても楽しかったのだが。なおこの作り方で作るアップルパイは最高にうまいので、時々作っている。

ジオラマ初挑戦とライター改造講座

尊敬する工作ライター、乙幡啓子さんの影響で、以前からちょいちょい工作記事を書いていたが、工作として単体で成立するようなものをやってみようか、と思い始め、5月ごろジオラマに挑戦することに。

アマゾンが来た!
アマゾンが来た!
アマゾンの箱の中にアマゾンのジオラマを作る、という挑戦。ジオラマ作りは楽しかったのだが、時間と手間がとにかく掛かるので、ジオラマそのものはこれ以降やっていない。しかし後の工作にジオラマ的なアプローチを取り入れているので、ある種ターニングポイントになった記事。ちょっとした思いつきをこだわりをもって実現する、という作風のようなものが見えてきた。

アマゾンのジオラマの中にアマゾンの荷物を配達するヤマトの配達員がいる、というメタな(?)ネタは、銭湯マニア・ENGELERS高山氏のアイデア。京都へ銭湯巡りの旅に行った際に居酒屋で、当時作成中だったアマゾンのジオラマの話をした際の彼の発言を採用させてもらった。本人にそれを忘れんなよ、と言われたので書いておく。
また記事の書き方についても、最初に小芝居というか、工作を紹介するエピソードを入れて、後に製作工程をネタばらし的に入れる、という方法をこの記事から始めた。

2015年の6月といえば一生忘れないであろう思い出がある。デイリーポータルZのライター改造講座というライター育成イベントに参加させていただく機会があり、毎週月曜日にニフティに通ってレクチャーを受けながらネタ相談、取材&撮影、執筆という流れを経験させていただき、さらに記事をデイリーポータルZに掲載していただいたこと。

ハウツー長靴釣り
ハウツー長靴釣り

ライター改造講座の同期はちぷたそさん、北村真一さん、朝居凪帆乃さん、後藤圭太さん、MCタツさん。おれ自身はライターには採用してもらえなかったものの、とにかく講座の間は毎週楽しみだったし、実際に記事を書くための心構えや文章の構成の仕方など、この講座以後、影響を受けたことがたくさんある。何かやはり自分の得意分野というか、強みがなければ、と実感したのもこの講座があったから。

ラーメンズ・片桐仁さんとの出会い

6月頭に、乙幡啓子さんが毎回参加しているイベント「おバカ創作研究所」を見に行き、その際のゲストが片桐仁さん。乙幡さんと片桐さんの出演されていた工作番組「また、つまらぬ物を作ってしまった」のDVDを購入し、サインまでいただく。

また、つまらぬ物を作ってしまった
このDVDを見て、自分のやりたいこと、強みは工作なのではないか、という思いを強くした。片桐仁さんのように造形に挑戦してみよう、ということでちょうど片桐仁さんの個展でコンテストが開催されるということを知り、それに出品してみることにした。

どうしても片桐仁に認められたかった
どうしても片桐仁に認められたかった
そして7月、片桐仁さんの個展でのコンテストに応募した「あのウォッチ」がまさかの優秀賞。片桐仁さんに腕につけた状態で写真を撮っていただき、握手をしていただき、造形の道具を見せていただき、という夢のようなひととき。すっかり舞い上がってしまったし、むしろこれ以降ずっと舞い上がったままである。

要は調子に乗った。おれは工作が向いているんだ、と思ってしまったわけだ。
過去形で書いているが今も思っている。
これ以降は基本、粘土などを使った造形の記事をメインに書いている。

発掘! オレオ神獣鏡
発掘! オレオ神獣鏡
続いて7月〜8月に作ったのがオレオ神獣鏡。オレオの模様が面白いので、何かネタにしたいというのはライター改造講座のころから考えていた。実はもうひとつオレオ絡みでやっていないネタがあるので、来年ひょっとしたらやるかもしれない。
このオレオ神獣鏡は、「また、つまらぬ物を作ってしまった」のイベントに出品。片桐仁さんと乙幡啓子さんにほめていただいて、ますます以後調子に乗ることになる。

今見るとちょっと青すぎるけどな。今ならもう少し塗装を上手くできる、ような気がする。

8月にはヘボコンに参加。ヘボコンとはデイリーポータルZの石川さんが主催する、技術力の低い人向けのロボットバトルイベント。ロボコンに対してヘボいロボットなのでヘボコンである。それまで一度参加してみたかったのだがタイミングが合わず、この時ちょうど参加できるタイミングだったので迷わず応募。

桃太郎、行きまーす! 水ヘボコン参戦記録
桃太郎、行きまーす! 水ヘボコン参戦記録
作ったロボットがこの桃太郎。あっさり敗退したが審査員賞をいただいて感激。あの日暑かったなあ。

夏にはコミケに参加もしている。以前からENGELERSさんのお手伝いで参加していたのだが、デイリーポータルZのおすすめ記事を紹介する本を作って委託頒布していただいたのだ。
デイリーポータルZ編集部の安藤さんにインタビューさせていただいたのも楽しかった。ダメ元でお願いしたら快く引き受けてくださったのだ(安藤さんはこんな記事を書く人)。

DPZ本

結構まじめにインタビューしたので、他ではなかなか見られない安藤さんの姿が見られる。まだたくさんあるので欲しい人は直接連絡ください。

夏の間作っていたのがこちら。
クール忍者、ただいま参上!
クール忍者、ただいま参上!
9月の頭に公開したのだが、2015年は夏がものすごく早く終わってしまい、すっかり涼しくなっていて、記事のテーマと全く合わなかった。

富士登山への挑戦と雑貨大賞

8月半ばに富士登山に挑戦し、高山病で死にかけ、富士山をテーマに作品を作って9月半ばに公開。

夏の思い出フジロック
夏の思い出フジロック
死にかけたのもいい思い出だが、この作品でヴィレッジヴァンガード主催の雑貨コンテスト「雑貨大賞」に応募して一次審査を通過。受賞はならなかったものの、尊敬する乙幡啓子さんが最優秀賞とあそび部門でダブル受賞。この時一次審査通過したメンバー何人かとはその後も交流があり、世界がぐっと広がった。

DIME
渋谷パルコに展示されていたのをわざわざ見に行って、若い女子が褒めているのを聞いて浮かれたり、雑貨大賞授賞式の記事が掲載された雑誌「DIME」で、おれの作品が大きく取り上げられて浮かれたりも。

アップル御禁制の時代
アップル御禁制の時代
現代的な踏み絵を作りたいと思い、Appleの新製品発表に合わせて9月の終わりごろ公開。もちろん便乗を狙ってのことだが特にそういった効果もなく主に内輪ウケ。

造形に手応えを感じた2015年後半

10月には作品を携えて沖縄に行った。
新しいマジムン対策のご提案
新しいマジムン対策のご提案
この記事で作成したi石敢當とシーサンは色々な所で評判が良く、i石敢當は自分でも気に入ってしばらく使っていた。
同じく沖縄で撮影した自撮り棒で水中撮影する記事は地味すぎて反応も今ひとつだったけれども。
どうも「自分が楽しかった」ということを文章で伝えるのは苦手だ。

10月末には、妖怪造形コンテストに応募。
山の神
山の神の作り方
ジオラマ的なアプローチやデザインは気に入っている。むしろ妖怪造形コンテストは入賞すると作品を提供しなければならないので、自分の作品大好きなおれとしてはちょっとホッとしている。

11月にはフィギュア作りに挑戦。
はじめての美少女フィギュア作り
はじめての美少女フィギュア作り
これも気に入っている作品。塗装も造形もうまくいったし。記事中で可愛い可愛い言ってるけど本当に可愛いんだこれ。

同じく11月に作成して、2回目の「また、つまらぬ物を作ってしまった」イベントに持ち込んだのがこちら。
妖刀武蔵定規の伝説
妖刀武蔵定規の伝説
これはイベントの現場でものすごく盛り上がり、なんかその時だけモテモテの気分だった。

12月には、クリスマスに合わせてどうしてもやりたかった作品を。
メリークリス升!
メリークリス升!
やっていることはジオラマなんだけど、要は言いたいだけだ。
サンタやトナカイの造形は正直甘いんだけど、ものとしては可愛くできたので満足している。
冒頭の皮肉っぽいのは要らなかったかもしれないが、書きたかったんだよ。

ブログに書いた以外にも、高円寺タウンマガジンSHOW-OFFで連載させていただいている高円寺散歩ネタの記事でついに散歩せずに工作を始めたり、落語会の予告ムービーの小道具をつくったりと、何かともの作り面で充実した一年だった。
造形を始めた7月以降は、1ヶ月に2作品というペースを目標としていたが、それ以上のペースで作品を作れた。
自分の作風はまだまだ模索中であることだし、2016年夏くらいまではこのペースで続けていければと考えている。

2016年からは、自分の作品を売り物として考える方向でも動いていこうと思う。
雑貨大賞やまたつまイベントで、すでにそういった方面で活躍されている方々と繋がりができたので、先輩方の活動を参考にしつつ、自分に合った道を見定めていきたい。

応援してくれた皆さん、ブログを読んでくれた皆さん、ありがとうございました。
2016年もよろしくお願いします!