2014年10月28日
銭湯マニアと行く京都銭湯めぐりの旅・1日目
友人の高山氏から、突然メッセージが来た。
「来週平日に1泊2日で京都行かない?」
えっ、何その無茶。
幸い仕事がひと通り片付いた後で、時間は確保できそうだ。
行きましょう。
高山洋介氏は大学の同級生で銭湯マニア。「ENGELERS」というサークル名で、「東京銭湯」という「東京都内の銭湯をすべて紹介する」同人誌を発行し、コミックマーケット等で販売している(2014.12.28冬のコミックマーケットでも西地区“け”ブロック-33bにて「東京銭湯」他の販売を行うそうです)。フリーランスでデザイナーをしながら、多い時には日に3軒の銭湯を回るという。
一番面白いサイト「デイリーポータルZ」でも「銭湯マニア目線で馴染みの銭湯にいく」という記事で紹介されている。
今回京都に行く目的ももちろん銭湯。
「京都銭湯芸術祭」というイベントが開催されるので、それに合わせて京都の銭湯をめぐりたい、とのことである。
このイベントに参加している銭湯は8軒。もちろん全部回る。日程は1泊2日。
お、おう…
多少の不安を抱えながら10月某日(平日)深夜、京都へ向かう深夜バスに乗り込んだ。
実は深夜バスに乗るのは初めてだ。
今回は3列で、1席ずつ独立しているタイプ。
4列ならもっと安いらしいが、2人ともそれなりの年齢なので3列で取ってもらった。
0時に新宿を出たバスは、すぐに消灯。
慣れていないせいか、眠れない。
カーテンの隙間から差し込む、対向車のヘッドライトが気になる。
1度パーキングエリアでトイレ休憩があった後、朝6時に京都駅に到着。
結局ほどんど眠れなかった。
駅のマクドナルドで朝食&作戦会議。
目的の、イベントが開催されている銭湯の開店時間は14時もしくは15時。
今は朝の6時。さてどうするか、というところで高山氏曰く、
「7時からオープンする風呂があるから行こう」
…あの、これから散々風呂に入る予定なんですよね?どれだけ風呂好きなんだよ。
バスで移動中はずっと雨だったがこの日は朝から晴れ。
7時からオープンする、京都タワー地下3Fの「京都タワー大浴場 YUU」。
あの京都タワーの地下に銭湯があるなんて、知ってました?
京都タワー脇の入口からエレベーターで地下へ降り、パイプ椅子が並んだ不思議な空間(写真撮ればよかった)を抜けると、大浴場と書いてあるのれん。
入浴料は750円。チケットを買って入る。他の銭湯よりちょっと高いがタオルつき、シャンプーや石鹸などもあり。浴槽の真ん中には噴水が。
早速メモをとる高山氏。「ガリレオ(福山雅治の)」みたいな勢いで。
どんな内容のメモをとっているかは、前出のデイリーポータルZの記事に詳しい。
まだまだ銭湯のオープンまで時間があるので、嵐山方面へ向かうことに。
嵐山に「嵯峨野湯」という銭湯をリノベーションしたカフェがあるのだ。
とはいえ嵯峨野湯もまだオープンしていない時間。渡月橋を見たり、天龍寺の竹林を見たりした後、御髪神社へ。
ここは全国で唯一の、髪の毛の神様を祀る神社である。
(神社めぐりは高山氏ではなくおれの趣味です)
我が頭髪の末永き安寧を願っておいた。
頭髪に悩む友人たちのためにお守りを買って行きたかったのだが、平日だったためか社務所が開いておらず。残念。一緒に願っておいたから勘弁してくれ。
髪の毛の神様だけあって、ヘアサロンやかつらメーカーなどが名を連ねている。
そうこうしているうちに嵯峨野湯がオープンする時間に。
お洒落なカフェで、外観、内装のタイルに銭湯の名残があったり、銭湯の案内板がそのままだったり。残念ながら店内は撮影禁止。
お洒落で素敵なスポットではあるが、銭湯マニア曰く「本当は銭湯として残して欲しかった」とのこと。
そういうものか。あくまで銭湯が好きなのね。
美味しいパスタを頂いて、さあいよいよ目的の銭湯めぐり。
正直な話をすると、高速バスでの疲れや、早朝から行動していることで、もう2人ともぐったりだ。が、目的を果たさないわけにはいかない。
銭湯の詳細は、高山氏のほうで「東京銭湯」に掲載するはずなので、ここではざっくりと。
「京都銭湯芸術祭」は、京都の銭湯8軒と、アーティストがコラボレーションするという、銭湯を展示会場としたモダンアート展。
各銭湯の脱衣所や浴室に、アーティスト達の作品が展示されていた。
まずは門前湯。露天風呂があるのが嬉しい。
次は大徳寺温泉。桶が浴場の外に置いてあるのに気づかずおろおろした。
3軒目は紫野温泉。上階が学生マンションだそうだ。
4軒目、加茂温泉。水風呂に氷の吐出口があり、時々ぽちゃーんと吐き出されてくる氷に見とれてしまう。
いやそれは言いすぎだ。おれは水風呂苦手なので入ってないから。
5軒目、若葉湯。リスや裸婦像を模した湯口が新鮮。
14時から約3時間かけて徒歩で5軒をめぐり、この日は終了。
写真は撮れないがもちろん全ての銭湯でお湯に浸かっているので、もうへとへとである。
打ち上げで日本酒やお刺身、鰻の白焼きなどをいただき、高山氏と別れてホテルへ。
京都のビジネスホテルって他の観光地と比べてお高いですよね。
その分ゆっくり休めました。
京都銭湯めぐりは2日目へ続く。
京都の銭湯はやっぱり東京の銭湯と微妙に違って面白かったので、それも合わせて。
銭湯マニアと行く京都銭湯めぐりの旅・2日目