2018年05月23日

香川ご当地ウェポン「寛永通砲・銭形」誕生!

香川ご当地ウェポン「寛永通砲・銭形」誕生!〜また、つまらぬ物を作ってしまった 仏生山編

香川県の観音寺市の砂浜に、砂で描かれた巨大な寛永通宝があるという。
巨大な寛永通宝……? どうせ観光のためにわざわざこしらえたんでしょ、と思いきや、江戸時代から続く文化だという。
それはぜひ見てみたい。見ると金運アップのご利益があるとかいう話だし。
2018年5月某日、成田空港からジェットスターで高松空港へ向かった。

銭形砂絵 寛永通宝

砂浜に描かれた巨大な寛永通宝の砂絵「銭形砂絵 寛永通宝」または「寛永通宝銭形」は、寛永10年(1633年)にこの土地を訪れた丸亀藩藩主の歓迎のために土地の人々が作ったのが始まりだとされている(諸説あり)。

高松駅から特急で50分あまり、鈍行なら1時間10分あまりで観音寺の駅に着く。
そこから徒歩で約20分、砂絵が見られる琴弾公園へ向かう。

観音寺の街自体でも寛永通宝推しらしく、あちらこちらで寛永通宝モチーフのものを見かけた。

観音寺駅
駅のお土産屋の看板にこっそりと。

観音寺商店街壁画
商店街の壁画にも。

寛永通宝噴水
公園の噴水にも寛永通宝。

琴弾公園はそれ自体が山。息を切らしつつ10分ほどちょっとした山登りをして展望台にたどり着くと、砂絵が見渡せる。

銭形砂絵
うーん、うすぼんやり。
(少し見やすいように調整しています)

寛永通宝と描いてあるのが見えるだろうか。直径は100メートルほどで、展望台から正円に見えるように歪ませて描かれているそうだ。

到着したのが午前11:00頃で、太陽が高い位置にあったためだろうか、陰影がほとんど写真に写らない。肉眼ではそこそこ見えているのだが。

検索をかけてみるとわかるが、影がはっきり出ている写真が多い。
Google検索 銭形砂絵
しまった、時間を間違えた。

とはいえ、影ができるまで待っている時間がないので、今回は諦める。これから行こうとしている人は時間に注意してほしい。午後がいいかも。

寛永通宝モナカ
銭形アイスモナカを食べて帰ろう。琴弾公園内の道の駅にて購入。中身はきなこアイス。

「銭形砂絵」モチーフの新しい民芸品を作りたい

以前ブログ記事でも触れたカードゲーム「民芸スタジアム」にはまって以来、民芸品に興味がある。
民芸はそれぞれ味があってかわいいのだが、その魅力は少々わかりにくい気がするのだ。
元々は子供の玩具として作られているにせよ、刺激の多い現代の子供たちには民芸品のゆるやかな造形では物足りないのではないだろうか。

こんぴら狗
金比羅山で買った「こんぴら狗」。かわいい。

子供、それこそ小学生男子にもうけるような、新しい民芸品を作ってみよう。
小学生男子にもうけるなら、武器がいい。かっこいいやつ。
その土地ならではの武器。「ご当地ウェポン」と名付けよう。
「銭形砂絵 寛永通宝」をモチーフに「ご当地ウェポン」を作ることに決めた。

香川ご当地ウェポン 寛永通砲・銭形

寛永通宝で銭形と来たらあの人しかいないだろう。時代劇でおなじみ、銭形平次だ。
銭形平次は、寛永通宝を投げて武器として使う。
おれも寛永通宝を飛ばす装置を作ろう。
寛永通宝を飛ばす大砲、寛永通砲だ。

寛永通砲
香川ご当地ウェポン「寛永通砲・銭形」
香川県西部の海岸沿いに設置された巨大な大砲。岡山県や広島県から飛来する飛行型兵器に対抗するために作られたという(設定)。

「寛永通砲・銭形」は実際に寛永通宝(レプリカを樹脂で複製したもの)を飛ばすことができる。

寛永通宝セット
寛永通宝をセット。

引き金引く
引き金を引いて手を離すと、寛永通宝を射出!
30cmくらいしか飛ばないが。

内部に箸箱を改造したゴム仕掛けの発射装置が入っており、単体でテストした際は3mくらい飛んでいたのだが、外装と干渉してしまっているらしく、完成したらあまり飛ばなくなってしまった。

素材
砲身の主な素材。

素材には、100円ショップで買ったものを多く使っている。
大砲の先端近くの筒は詰替えボトル、胴体は綿棒立て、弾丸をセットする部分は糸付き楊枝のケース。
土台は電子レンジにかける時に使う蓋の上に麦茶などを入れるボトルの蓋を接着した。

塗装前
塗装前。

寛永通砲横
塗装後。

筒状のものや円形のものなどを1から歪ませずに作るのは難しいので、ありものを使ったほうが早いのだ。
規格化された製品は偉大である。
ありものを多く使う作り方は、創作ユニット「パンタグラフ」さんの「造形工作アイデアノート」を参考にしている。

ハンドルや歯車はレジンアクセサリーなどに使うパーツ。固定してあるので回らないが。
大砲本体は鋳造のイメージでテクスチャをつけた。粘土で継ぎ目を隠し、モデリングペーストをはたくように塗布して軽くやすりがけ。

寛永通砲ギヤ部分

金色をベースに真鍮のイメージで塗装し、「37」の数字をスプレーで。深い意味はないが香川県の都道府県コードである。
ウェザリング(汚し)を入れて緑青の塗装を入れて、防水ラッカーをかけて完成。

寛永通砲

この、香川ご当地ウェポン「寛永通砲・銭形」は、2018年5月13日に香川県高松市の仏生山で開催された「また、つまらぬ物を作ってしまった 仏生山編」での発表のために作成した作品である。
会場での反応が楽しみだ。

作品を持っていざ香川 〜「また、つまらぬ物を作ってしまった 仏生山編」に参加してきた〜に続きます。

金比羅山

金比羅山に登って体力の衰えを感じました。