2013年06月10日
僕らは渋谷でだるまを作る
デイリーポータルZ:電動だるまを作る
この林さんの記事の、電動だるまを作るワークショップが、5/26(日)、渋谷ヒカリエにて開催された。
募集人数6人という狭き門をくぐり抜け、参加してきたのでレポートする。
いや実際には早い者勝ちだったけど。
電動だるまとはどういうものか簡単に説明すると、
通常のだるまの流れ
1.片方に目を描き込んで願い事をする。
↓
2.願い事が叶う。
↓
3.もう片方の目を描き込んで成就を祝う。
このプロセスをテクノロジーによって代替するものだ。
例えてみれば、女神転生シリーズの悪魔召喚プログラムと同じである。
テクノロジーと伝統の融合。
今回のワークショップの講師は、テクノ手芸部のよしださん。
テクノ手芸部とは、電子工作と手芸を組み合わせるという新しいかたちのアートユニット。フェルトやニットといった手芸と、光ったり、動いたり、音を出したり、という電子工作の組み合わせがとても面白い。
詳しくはテクノ手芸部公式サイトにて。
ワークショップは、容器として使用する、だるま弁当を食べるところからスタート。
このために、デイリーポータルZ林さんとよしださんは東京駅まで行き、だるま弁当を10個買ってきくれた。
東京駅の弁当屋に入荷する20個のうち、10個を買い占めたらしい。
だるま弁当は高崎の名物。
初めて見たが、思ったよりだるまだ。これはだるまだ。
見た目は地味だが、とても美味しい弁当だ。
今回、参加者6名のうち2名が群馬の出身で、高崎出身のよしださんとともに高崎あるあるで盛り上がっていた。
林さん曰く、高崎ではちょっとした隙間があるとだるまで埋めるらしい。
スペーサーGIFのようだ、と言っていた。
高崎は人口よりもだるまの数が多いのではないか、とも言っていた。
食べ終わったら容器を洗い、目に穴を開ける。
元々偉いお坊さんをモチーフにしただるまの目にドリルを突っ込むのは妙な罪悪感があるが、乗り越える。
ドリルで穴をあけてみせるよしださんとそれを撮影するべつやくれいさん(手前のもじゃもじゃ部分)。
白くする部分以外をマスキングし、塗装。
塗装は近くの公園で。
大人がぞろぞろ、だるまを持って歩くのは異様な光景だったと思う。
さすがに正面から指摘する人はいない、と思いきや、ヒカリエのエレベーターで、子供に「この人たちなんか持ってる!」と指摘され、裸の王様ってこんな気分だったんだろう、と全員が感じたに違いない。
塗装が乾いたら、動力部分の組み込み。
動力部分はよしださんのお手製。
だから我々のすることはほぼだるまの絵付けである。
テクノロジー云々言って申し訳無い。
ワークショップが開催されたヒカリエのデイリー編集部は、ガラス張りで外から中の様子が見えるため、ヒカリエに観光に来た人たちはさぞ不思議だったに違いない。この人たちはなぜここでだるまの絵付けをしているんだと。
外国人も不思議そうにしていた。
出来上がっただるまはそれぞれ個性的であった。
私はオーソドックスを目指し、胴体には「愛」と入れた。
深い意味は無い。
最後に自分のだるまの発表会。
和気藹々と、実に楽しいワークショップでした。
ワークショップの様子のムービーはこちらで公開されている。