2017年10月27日

パンダに萌え、滝に圧倒、クジラに魅了された和歌山

パンダに萌え、滝に圧倒、クジラに魅了された和歌山

2017年夏に和歌山へ旅行に行った。
主な目的は、アドベンチャーワールドで2016年に生まれたパンダの「結浜」(ゆいひん)を見ることと、那智の滝で祭りを見ること。

ひとりで大阪に前泊し、太陽の塔を見ようとしたら公園が定休日で入れずに落ち込み、串かつとビールで復活……ということがありつつ、特急で和歌山へ向かい、同行者と合流。

太陽の塔
公園のゲート越しでも巨大なのがわかる。でも近くで見たかった……

動物好きの楽園、アドベンチャーワールド

アドベンチャーワールドでは、結浜のコロッコロした可愛さと、お母さんパンダ良浜(らうひん)の気だるそうな感じから目が離せなかった。

良浜と結浜
良浜にまとわりつく結浜。最近独り立ちしたそうだ。

結浜
この可愛さよ。朝コロッコロ動き回ってたと思ったら午後はずっと寝てた。

アドベンチャーワールドは動物園+水族館+遊園地といった趣の場所で、敷地が広く、お客の密度が相対的に低いので好きな動物をずっと見ていられる。同行者がパンダ好きなので、パンダを何度も見に行った。
結浜のお姉さんにあたる桜浜(おうひん)がガラスのすぐ向こうで寝ていて、毛並みまでわかるほどだった。

寝るパンダ
結浜のお姉さん、桜浜と桃浜(とうひん)のいる建物の名前「パンダラブ」っていうのもすごい。ラブ。

他にも、羽を広げて猛烈に震わせてメスに猛烈アピールする孔雀を間近で見たり、

振られ孔雀
バルルルルル、ってものすごい音を立てるも、メスはスーンと無視。

お風呂に入るように水浴びする熊を見たり、

風呂熊
サファリツアーの車の中から撮影。当日はとても暑くて、ライオンなども日陰でダラダラしていた。

サイの餌やり体験で、顔の大きさにビクビクしたり、

サイ
もっしゃもっしゃ食べるサイ。顔がでかい上にでかい角がついてるから巨大。

イルカショーで飼育員さんとのコンビネーションに感動したりした。

イルカショー
感動的なイルカショー。水族館もある。

様々な動物たちとふれあえるし、上野動物園なら大混雑であろうパンダもじっくり見られる。
アドベンチャーワールドは動物好きにとっては楽園のような場所だった。

また、当日はちょうど同行者の誕生日。誕生日当日はなんと入場無料(通常大人1名4,500円)。バッジが配られてスタッフさんが全員おめでとうを言ってくれるので少々羨ましかった。

那智の扇祭り

雨の那智

熊野那智大社のご神体でもある那智の滝(一の滝)で、7月14日に開催される扇祭り。火祭りとも呼ばれるその理由はこれ。

松明
でかい松明。数十キロあるそうだ。具体的な重さを聞いたが忘れてしまった。

山の上にある那智大社から、那智の滝の前にある分社、飛瀧神社(ひろうじんじゃ)まで扇の神輿を運ぶ。その道中を清めるのが大きな松明。5メートルほど離れた観覧席から見ていたが、当日は大雨で少し寒かったにもかかわらず松明の火の熱気が伝わってくるほど。持っている人は間違いなく熱いだろう。重いし。

松明結露
でかい松明を時々壁にぶつけたりしながら練り歩く。火が強くなりすぎないように水を口に含んで吹きかける人がついている。
直前まで大雨だったので肝心なところでカメラが結露してしまったのが残念。

また那智の滝の前に扇の神輿が並ぶ様子も壮観だった。神輿は12体あり、それぞれに扇の数が30ありひと月を、12体で1年を表しているそうだ。

扇神輿と滝

普段は山の上に祀られている神様を、年に1回本来の御神体である那智の滝の元へ還す、という儀式だそうだ。同行者がガイドさんを手配していたので、ガイドさんから詳しい説明を聞くことができた。

那智の祭り

知らなければ火祭りだけを見て「へー派手だなあ、かっこいい」で終わっていたかもしれない。それでも充分面白いのだが、やはり祭りで行われていることにどんな意味があるのかわかっていたほうがより深く楽しめた。

那智の滝

太地町立くじらの博物館

太地にある太地町立くじらの博物館にも寄った。
太地は、古くから捕鯨が行なわれてきた土地で、反捕鯨ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」の撮影場所である。
それ故に反捕鯨団体が海外からたくさん来ている、という話だったが、今回は目にしなかった。

鯨の骨

町営だし、アドベンチャーワールドに行った後だし、正直な話あまり期待をしていなかった。たしかに手作り感はあるものの、その分クジラたちとの距離が近い。

オキゴンドウ近い
こんなに近い。

上の写真はクジラの餌やり体験の時のもの。
餌の小魚の入ったバケツを持ってボートに乗るのだが、乗ったそばからクジラたち(オキゴンドウとハナゴンドウ)が餌をくれくれとプレッシャーをかけてくる。
ボートの近くに顔を出して、鼻先でボートを押してきたり、水を吹きかけてきたり。ハナゴンドウもオキゴンドウも歯のあるクジラなのでちょっと怖い。カメラを守るのに必死だった。

餌やり

結局餌がなくなるまでプレッシャーをかけられ、なくなるとそっぽを向かれてしまう。でも触れるほど(触るのは禁止)近くにクジラが来るのは新鮮な体験で、怖さと可愛さに圧倒された。

特に気に入ったのはオキゴンドウ。オキゴンドウは全長5〜6メートルとクジラとしては小型。全身真っ黒なので地味ではあるが、それがいい。そういえばアドベンチャーワールドのイルカショーにも出ていて、イルカより大きいぶん体が重いのか、ジャンプするときも「よいしょ!」という感じ。でもパワフル。それが何だか可愛かった。

クジラショー

もちろんくじらの博物館のショーでも活躍していた。
ショーと餌やり体験を経て、すっかりオキゴンドウに魅了されてしまったのである。

オキゴンドウをいつもそばに

アドベンチャーワールドの売店で、オキゴンドウのぬいぐるみを見つけた時に、買うかどうか迷ったが、旅行の途中だったので荷物になるかと思い、買わずにいた。
その後太地のくじらの博物館ですっかり魅了され、あの時ぬいぐるみを買っておけばよかったと後悔した。

帰ってからも時々、あのぬいぐるみを買っておけばよかった、と思い出してしまう。でも和歌山は遠い。
そうだ、自分で作ればいいのだ。
いつでも一緒にいられるよう、身につけられるオキゴンドウを作ろう。

オキゴンドウは、人に慣れやすい一方で、シャチに続くほど獰猛で顎の力が強く、時に漁師の網にかかった魚などをかじってしまうこともあるらしい。
そんなオキゴンドウの狩りの様子を想像しながら作ったのがこの「オキゴンドウ狩りポーチ」である。

オキゴンドウポーチ

胴体はポーチ。ペンなどの小物を入れて持ち歩ける。

ポーチ開く
ヒレを引っ張ってジッパーを開く。

ポーチ狩り
まさに狩りの最中。哀れなマグロが捕食されている。
マグロは鍵を収納してキーリールとして活用できる。

ポーチ口
オキゴンドウの特徴である強力な顎。リール内蔵で、マグロがシュルッと顎に収まる。
この機構の都合上、実物より頭が大きくなってしまった。

ポーチストラップつき
ショルダーストラップもつけられる。

鍵さす
オキゴンドウを身につけて外出し、帰宅して玄関先で鍵を取り出す。マグロが逃げるように。

捕食者
玄関で繰り広げられる生存競争。捕食者の目。

オキゴンドウポーチ

この「オキゴンドウ狩りポーチ」があればいつでもオキゴンドウと一緒にいられるのだ。
でも次にアドベンチャーワールドに行ったらぬいぐるみを買おう。

この「オキゴンドウ狩りポーチ」は、フェリシモ「妄想商品化道場」の2017年8月のお題「シュルッと伸びるケース」のために作り始めたものだった。しかしオキゴンドウの形がなかなか決まらず、締切に間に合わなかったため、もうひとつ作っていた「UFO離発着キーケース」を応募。「オキゴンドウ狩りポーチ」は発表のタイミングを失ってしまったのだった。
市販のペンケースをベースに厚紙を貼って大まかな形を作り、粘土で形を作っていったのだが、生き物の形を再現するのは難しかった。
最終的には海洋哺乳類独特の皮膚のあのゴム長靴のようなつやも再現できたので出来には満足している。

妄想商品化道場」は、毎月ひとつのお題が出され、登録されているクリエイターさん(ザリガニワークスさん、乙幡啓子さん、せこなおさん)がお題に対する商品アイデアを発表する企画で、一般からも道場破りとしてアイデアを募集している。
投稿されたアイデアに対する投票で、期間中に1位になれば商品化されるので、アイデアが思いついた人はどんどん応募するといいと思う。
おれももちろん今後も応募します。

良浜と結浜

遊び疲れて寝た結浜と、一心不乱に竹をかじる良浜。また会いに行きたい。