2013年12月31日

フルーチェが豆乳で固まらないって本当ですか

フルーチェは牛乳で作るもの。
公式サイトにも、パッケージにも、これでもか、というくらい「牛乳で作るべし」という警告めいたメッセージが踊る。
豆乳で作って固まらなかった、という話もよく聞く。
だが、それを素直に受け入れてしまっていいのか？自分の目で確かめなくていいのか？そんな人生でいいのか！！
きちんと自分の目で確かめるべきではないか。
そして、牛乳で作るフルーチェの素晴らしさを再認識しようではないか。

今回はあえてパッケージの警告を無視し、「牛乳っぽいもの」でフルーチェを作ってみたい。
ということで、用意した「牛乳っぽいもの」はこちら。

・無脂肪牛乳
・無調整豆乳
・生クリーム
・ココナッツミルク
・甘酒
・カルピス（原液）
・ヨーグルト
・ハーゲンダッツ（ミルククラシック）

これらとフルーチェ（イチゴ）を混ぜて、固まるかどうか試してみる。

フルーチェの通常の作り方は、フルーチェ1パックに対し、冷蔵庫で冷やした牛乳200mlを混ぜるだけ。
イチゴ味の場合、1パックの量は約190ml。ほぼ同量と考えていいだろう。

ということで、今回の実験方法は下記の通りとした。
1.フルーチェ（イチゴ）15ccに、予め冷蔵庫で冷やした実験対象を15cc加え、混ぜる。
2.十分に混ぜ、固まり具合を観察。
3.さらに冷蔵庫で一晩冷やし、固まるかを確認。

では順番に見ていこう。

無脂肪牛乳チェ

無脂肪牛乳+フルーチェ。
固まる。普通の牛乳よりも元々透明度がやや強いようで、そのためピンク色が強くなる。また、無脂肪牛乳が普通の牛乳よりあっさりした味のためか、普通のものよりいちご味が強い。
冷やした場合も普通の牛乳で作ったものと同じように、やや固めになる。

豆乳チェ

無調整豆乳+フルーチェ。
固まらないが、わずかにとろみがついたようにも感じる。味は豆乳臭いので、豆乳好き以外にはおすすめできない。
冷やすとやや固めになったが、それでも普通のフルーチェよりもゆるい。

生クリーチェ

生クリーム+フルーチェ。
固まる。牛乳で作ったものより白さが際立っている。食感はなめらかで、冷たくないいちごミルクアイスのような味で、おいしい。甘さが控えめで、高級なフルーチェという感じ。ただ、事実上生クリームをそのまま口にしているので、背徳感がある。
冷やすとより固くなり、イチゴ味のクリームチーズっぽい味に。

ココナッツミルーチェ

ココナッツミルク+フルーチェ。
全く固まらない。うまく混ざらず分離して、ビジュアル的にも良くない。ざらざらして食感もいまいち。ココナッツ風味もそれほど感じず、雑味の多いフルーチェ原液をそのまま食べている感じ。
冷やしても変化なし。

甘酒ーチェ

甘酒+フルーチェ。
全く固まらない。いちご甘酒。甘酒の風味が強いので、甘酒好きならいいかもしれないが、私はあまり好きではない。
冷やしても変化なし。

カルピスーチェ

カルピス（原液）+フルーチェ。
ややゆるめだが固まる。牛乳より透明感がるためピンク色が強い。ただ、原液なので昆虫が喜びそうな味。
冷やすとやや固くなる。

ヨーグルーチェ

ヨーグルト+フルーチェ。
元々半固形なので固まったかどうか微妙だが、やや硬くなったか。味はいちごヨーグルトなのでおいしい。
冷やしてもいちごヨーグルト。あまり変化は見られない。

ハーゲンダッチェ

ハーゲンダッツ（ミルククラシック）+フルーチェ。
冷たいせいもあってよく固まる。なめらかな高級フルーチェ風で、生クリームに似ているが、元々甘いぶん、かなり甘い。まあおいしいけど、ハーゲンダッツはそのまま食べたほうがいいだろう。
元々冷たいので冷やしてもさほど変化なし。

フルーチェが何故固まるのか

フルーチェは、ペクチンがカルシウムと結合して固まる作用を利用している。
そのため、カルシウムがほとんど含まれていないココナッツミルク、甘酒では固まらないのだろう。
一般に固まらないとされている豆乳、それにカルピスも、わずかにカルシウムが含まれているため、固まったのだろう。

また調べてみたところ、カルシウムを多く含む硬水（コントレックス等）でも固まるらしい。試している人がいた。

生クリームやハーゲンダッツが普通のフルーチェと同じように固まるのは、牛乳由来のカルシウムが含まれているから。
味も、高級なフルーチェといった感じで、おいしい。

しかし、やはりフルーチェは、味も食感も牛乳でちょうどいいように調整されている。改めて牛乳で作ってみたところ、安心の旨さであった。

やっぱりフルーチェは牛乳に限る。
無事一周したところで、この話は終わりです。