2014年04月20日

沖縄自転車旅

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  • by 松本ジュンイチロー
沖縄自転車旅

空港から首里まで通じるモノレール、ゆいレールができて、那覇市内の観光はぐっと便利になった。
メジャーな観光スポットである「首里城」や「国際通り」などへのアクセスも良くなったが、それ以外の場所のことももっと知りたい。
そこで、那覇市内を自転車で旅してみることにした。

ゆいレール美栄橋駅前にある、NPO法人が運営しているレンタルサイクル屋さんで3段変速のママチャリを借りる。
特にどこへ行くか決めていなかったので、レンタルサイクル屋のおじさんにおすすめスポットをいくつか聞いておいた。

早速自転車に乗って出発。

ママチャリ

波の上ビーチ

沖縄に来たんだからまずは海、ということで、メジャーなスポットではあるが、教えてもらった「波の上ビーチ」へ向かうことに。

若狭緑地のトイレ
途中で寄った公園「若狭緑地」のトイレがかわいい。

海沿いの道に出て、左折しなきゃいけないところをうっかり右折してしまい、住宅地に入ってしまう。
そこにあった「夫婦瀬公園」という公園。
でかい岩がゴロゴロしているという不思議な公園だった。

でかい岩の公園
調べてみると、どうやらこの辺りは埋立地らしく、この岩、夫婦岩もかつて海の上にあったそうだ。

夫婦がじゅまる

木ががっちり岩に食い込んでいてかっこいい。平成元年に植樹されたという「夫婦がじゅまる」も、かなり岩に食い込んでいて、そんなに早く岩に食い込むものなのか、と思ったが、平成元年は25年も前だった。平成って言われると最近という感覚がある昭和生まれ。

さて引き返して波の上ビーチへ。
波の上ビーチは、那覇市唯一のビーチ。
ゆいレールの県庁前駅や旭橋駅からもアクセスが良く、設備も整っているので、那覇市内観光のついでにせっかくだから海も、という時に便利かも。4月だが、泳いでいる人がちらほら。

波の上ビーチ

波の上ビーチは、旭ヶ丘公園と波上宮を挟んで反対側にもある。
旭ヶ丘公園にはでかい岩の上に展望台があり、そこへ登ると那覇市内が一望できる…

旭ヶ丘展望台から
ほどでもなかった。

波上宮

波上宮はかつて琉球王国の保護を受けた琉球八社のひとつ。
朱塗りの立派な神社だ。

シーサーか狛犬
位置的には狛犬だけど君はやっぱりシーサーなのか?

反対側の波の上ビーチは、主にファミリー向けだそうだ。この時は工事中で遊泳はできなかった。

波の上ビーチ2

橋脚がすぐそばにあり、橋脚マニアのお父さんも(多分)大満足。
また隣接してダイビング・シュノーケリングエリア、バーベキューエリアもあり、リア充っぽい遊びがひと通り手軽にできる。

ダイビングエリア

平日昼間なので人がほとんどおらず、すっきり晴れではないが雲間から時々青空が覗く。初夏の風が気持ち良くて、ここに一日居たいと思った。

だけど次へ行きますよ。

空港を超えて

海沿いを空港方面に向かおうと思ったが、道路が途中で那覇港の下を通る海中トンネル「うみそらトンネル」に入るため、自転車では通れず、那覇港を迂回することに。
途中で気になった、この神殿みたいな建物。

うみそらタワー

寄ってみると、ここは「うみそらトンネル三重城タワー」。トンネルの換気のための施設のようだ。

うみそらテラス

中へも入れるようだが、この時は営業していなかった。上へ登ってみてもベンチがいくつかあるだけで何もないし誰もいない。次へ行こう。

天気は曇り。暑くもなく寒くもない。
風を感じながら自転車を漕ぐのはとても快適だ。

港景色

自然と頭の中に「たんけんぼくのまち」のテーマが流れる。
気分はもうチョーさんである。

♬Something I don’t know is saying “come here!”.
Let’s go out while whistling.
I’m amazed. “Oh my god!!”
I investigate. “I got it!!”
Spread interesting map in my mind.
Explore and Discover my town.♪

(著作権に配慮して英語にしました)

途中、なんか木の上にあるしゃぶしゃぶの店とか、
木の上

派手なデザインの沖縄武道館の脇を通りぬけ、
武道館

那覇空港方面へ向かう。
空港のまわりは自衛隊や米軍の施設があり、少し緊張感が。
そして晴れて暑くなってきた。

那覇空港

ようやく那覇空港へ。
今この記事を書いている時に地図を見ていて気づいたが、この先の目的地へ行くために、空港を経由しなくてももっと近いルートがあった。
それも旅の醍醐味ということで。

来る時バスから見えた謎の像も間近で。

乙女の腹筋

タイトル等はついていなかったが、「乙女の腹筋」とかだろうか。

那覇空港

ゆいレールに沿って那覇空港の脇を通り抜ける。
このへんでお腹が減ってきたので、昼食の場所を探すことに。
ゆいレールの赤嶺駅や小禄駅付近で探すが、大きな通り沿いは関東でもお馴染みのチェーン店しかない。

小禄駅付近をうろうろしていると偶然「カテーラムイ旧海軍壕」というのを見つける。

海軍壕

見た目は緑地化された丘だが、もとは海軍の司令部が置かれた壕で、沖縄戦の際には自決者含め多数の死者を出した場所だそうだ。現在一般の立ち入りはできないようだ。

上は田原公園という公園として整備されている。
壕の斜面の一部が滑り台になっており、かなり角度が急だ。

田原公園滑り台

滑り台上から
流石に滑れませんでした。

田原公園の近くで見つけた、「大一食堂」という定食屋でお昼を食べることにした。

大一食堂

それほど広くない店内には、地元の人がちらほらと。

てびち煮付け定食
注文したのは、てびちの煮付け定食650円。かなりのボリューム。

ビールを頼んだら「成人してますよね?」と確認された。なんだ、二十歳以下に見えるというのか(ちょっと嬉しい)。

甘辛い味付けで柔らかく煮てあるてびち(豚足)も、大きめの肉が嬉しい肉じゃがも、付け合せのミミガーもとても美味しかった。味噌汁は少し出汁が効きすぎて苦味があったけど。

瀬長島

お腹もいっぱいになってやや眠くなってきたが、レンタルサイクル屋さんが一番におすすめしてくれた「瀬長島」までもうすぐ。
少し休憩して酔いをさまして、出発だ。

瀬長島へ

瀬長島は一周1.5Kmほどの小さな島。道路で本島とつながっている。沖縄神話にも登場する、歴史ある島で、かつては城があったそうだ。
那覇空港から近いので、発着する飛行機が頻繁に頭上を通り過ぎて行く。
当たり前だが色々な航空会社、色々なカラーの飛行機が通るので見ていて飽きない。

飛行機お腹

瀬長島まわり

また周りを遠浅の海で囲まれており、景色もとても良い。
引き潮だったので、海に降りて遊んでいる人もたくさんいた。

島の入り口脇にある公園に、何故か巨大なシオマネキの滑り台が。

シオマネキ

石をはさみで掴んでいるあたり、造形が細かい。

シオマネキメス
近くにはメスも。こちらは水飲み場。

瀬長島まわり

瀬長島を一周したところで、帰りの時間を鑑みて(この日の夕方の飛行機で帰る)市内中心部へ戻ることにした。
途中、小禄駅前のイオンでブルーシールのアイスを食べる。

ブルーシール
沖縄といえばブルーシールだよね。

壺屋やちむん通り

ゆいレール沿いに行くと、市内中心部へはそれほど時間がかからなかった。
まだ少し時間があったので、県庁前駅付近から街の様子を眺めながら走っていると、いつの間にか「壺屋やちむん通り」にたどり着く。

でかいシーサー
まずこのでかいシーサーが目に止まった。

「やちむん」とは沖縄方言で「焼物」のこと。
かつて焼物作りが盛んに行われていた地域だそうだ。
現在は、石畳の道沿いに焼物の店が並んでいる。
沖縄の焼物の歴史を紹介する、「壺屋焼物博物館」もあるが、時間がないので今回は行かなかった。

やちむん通り

昔使われていた登窯、「南窯」が保存されており、見学できる。

南窯

またこの辺りの裏通りは実にいい雰囲気で、散歩にはちょうどいいのではないだろうか。
シーサー作り体験をやっているお店もいくつかあるので、カップルで来たら楽しいんじゃないですかね。キャッキャフフフすればいいじゃん。

やちむん通りをひと通り見たところで時間切れ。
自転車を返却し、空港に向かった。

沖縄には何度も来たことがあるが、自転車で巡ったのは初めて。
ゆいレールや車を使えば観光地にはすぐに着けるが、街の空気や、移動している距離をリアルに感じられる自転車旅にはまた違った良さがある。
ただしこの季節、日焼け対策は必須なので注意(手の甲が焼けてカニみたいに真っ赤になった)。

久高島

前日には久高島へ。とても素敵なところでした。